工藤は東京都サッカー協会の審判派遣員・・・通常アクティブレフェリーというのに登録しています。
これは最低年四回のフィジカルテストを含めた研修があり、東京カップを本番とした審判技術のチェック、社会人や大学リーグにおけるアセッサーからのチェックなどを受けるものです。
それ以外にも審判トレセンや強化審判員もこの中に含まれます。
当然ながらその中にも審判として疑問がある方も含まれるのは事実ですが、多くの審判員は審判技術向上、ゲームをきちんと進行するための技術を向上させるための努力を行っています。
私もご他聞に漏れずきちんと走りこみ、高校生や大学生のスピードに負けることのない走力と体力を鍛えています。
なぜなら原田部長のおっしゃるストロングポイントが、私にとってはスピードであり、走力であるからです。
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このところ社会人はシーズンオフであるため、少年や中学年代の審判や大会に参加することがあるのですが、審判レベルがあまりに低くて残念に思っています。
オフサイドの判定をしなければならないのに、ディフェンスラインの底についていないとかはほぼあたりまえで、当然ながらオフサイドの見逃しは多々あります。
もちろん4級であっても一生懸命見よう、走ろうとしている方は努力をしていると感じるのですが、ワッペンが青くても走れない、争点を近くでみようとしない・・・特に少年はダンゴになりやすいので争点をなるべく近くで見ないとわからないはずなのに、まるで逆サイドから見ているなどということが見られます。
運営の方にも言いたいのですがこれでいいのでしょうか?
私はとてもそうは思えません。
少年だからこそきちんとした審判をつけるべきだと思っていますし、お父さんコーチだろうとお父さん審判だろうときちんと審判としての技術を身につけるべきだと思っています。
子供は内に秘めたものが大変におおくあります。
先日も審判をした際にあるオフェンス側選手の頭を上から押さえつけるファウルがありました。
ペナルティエリアの少し外ですから、当然ながらオフェンス側には大変に有利になる判定となりましたが、ディフェンス側チームから厳しいよ!という声が飛びました。
これは全く違うもので、少年だからこそ手を使ったファウルをさせない、相手を怪我させるようなファウルをさせないからこそきちんとファウルをとって反則をおかした選手に伝えなければなりません。
そしてその一方で、ファウルをされた選手のケアをするべきです。
頭を押さえつけられた選手に私が「さっきは頭押さえられてたいへんだったね」と声をかけると、「ひどかったよ、上から思いっきり押すんだもの。頭きちゃった。」と言う訳です。
つまりこのファウルをファウルとして取らなければ、その選手は「ああ、審判が取ってくれなかった」となるのです。
これは正常な状態ではありません。
社会人であれば言ってくるのかもしれませんが、子供であれば大人にモノを申すのは勇気のいることです。
そしてできあがるのはどういう選手かといえば、審判に大げさなアピールをしたり抗議をしたりすることになってしまう場合があります。
実はコーチにも起因するものですが、怒鳴り散らしてなんでも自分の言うとおりにしようとするコーチであったり、本人は選手を鼓舞しているつもりかもしれないのですが選手にずっと文句を大声で言っているコーチについている選手・・・まあたいていの場合判定にも大声でアピールするわけですが・・・が結果としてそういう選手になってしまいがちです。
例え技術的に優れていても、こんな選手を育てていいのでしょうか?
だとしたら答えは簡単で、審判をきちんとすることと、コーチのレベルを上げることしかありません。
ですが今までこうやってきたのだから、と仲良しグループで通そうとする方々は、私のような考え方は受け入れようとさえしない人がいます。
まずは子供・・・選手のことを考える、選手の環境を作っていくことが必要であって、大人の事情・・・勉強したくない、審判技術を磨く時間がない、等・・・というのは、選手には全く関係のないことです。
NSP CLUBというのはそういうことまでを考えて活動しています。
地域に貢献するというのは、そうした環境のことまでも考えて動いています。