コーチライセンスに思うこと

前から某選手が「コーチライセンスに疑問」とか、東京都の四部からスタートするチームの監督に、サッカーが専門ではない人をつけたりと「一部では」話題になっているようですが、私なりに思うことを書き綴ってみます。

Jリーグやら海外リーグやらで、高いレベルで選手を経験している人であれば、そりゃどうとでも思うでしょうというのが本音。

しかし実際にグラスルーツでコーチをやっている人の中には、全くサッカーに触れてこず、親になって子供がサッカーをするからとサッカーを学び始めた人が数多くいます。

その人たちに対して、ライセンスを取ってねとやるのは、全くサッカーを知らないよりも学んでトレーニングやコーチングの理論を学ぶことに対して、私は極めて肯定的に捉えています。

もう少し・・・なのかそれ以上を考えると、究極は日本のサッカーってどんな方向性なの?ってことに尽きると思います。

チームそれぞれでカラーはあってもいいと思うのですが、日本代表というものを考えてみるに、日本代表のサッカー=日本の目指すひとつの方向性としてのサッカーであると考えるため、その指標に従ってグラスルーツから同じ方向を見るというのもひとつの考え方なのだと思っています。

「いやいやうちはドリブル重視だ」「いえいえうちはパス重視」「いや、うちはポゼッション」・・・とカラーはあってもいいでしょうが、いわゆる「平均的日本人にあったサッカー」というものを日本サッカー協会として進めていき、そこから選手として還ってくるものがあるのが理想的である・・・とも考えます。

しかし実態が伴っていないという意見があるのもまた理解できます。

さて、最初に書いた某選手の考え方についてですが、私はこれは極端すぎると思っています。

例えば私にとって、未だに大きな位置を占めている監督の理想像というのがあって、それは「アリゴ・サッキ」という人物に行きつきます。

サッキ氏はいわゆるプロリーグの選手経験がないにもかかわらず、イタリア代表監督、そしてなによりもACミランでの大成功をした監督として有名になります。

また今では普通に語られるゾーンプレスを編み出した人としても有名です。

これは本当に稀な例ではありますが、しかしサッキ氏はサッカーへの情熱は若い頃から持ち続けており、決してサッカー経験がないとも言えない人物でした。

そもそもサッカーを知ってはいたというわけです。

東京都の四部チームにはアスリートとして優秀な方(少なくとも私は好きな人物ではありますし、よく青砥にあったステーキ屋でご一緒しました)をつけるそうですが、東京都リーグであればスタッフさえ充実させるか、選手を呼び寄せればなんとか勝利することは可能でしょうが、果たしてサッカーへの情熱をどのように持つのか、またプロリーグを目指すまで監督として残ってくれるのかというのは疑問だと思っています。

S級ライセンスが云々とはいいますが、Jリーグまでをもコーチ可能なライセンスがなぜ必要かと言えば、まずは代表を含めた日本サッカーを考えることができる人であるべきだと考えますので、私は決してライセンス制度に否定的ではありません。

ただしライセンス制度で最も無意味だと思っているのは、到底「指導者」に向かないような人物までをもS級としてしまったいることだと思っているため、ライセンス取得について見直すべきだとは思っています。

グラスルーツだけをみるとしたなら、私はD級以上を持って学んでほしいと思うわけで、その意味で特に育成年代をコーチとして携わる方には持っていただき、学んでいただき、また周囲のコーチたち(自チームだけではなく)と議論をしたり、共有したりするべきだと感じています。

私達NSP CLUBの中からでてきた保護者の中にも、野球しかやったことがないという保護者の方が、息子がサッカーをやるからとC級を取得して学んだ方がいらっしゃいましたが、たまに話をするとサッカーをきちんと頭の中でまとめて理解していることがわかり、本当に素晴らしいことだと思ったこともあります。

もちろんそれはその保護者の方が頑張ったからということもありますが、そういう方が増えるきっかけとなるのもまたライセンス制度の一つの良いところであるともいえます。

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