元Jリーガーである柳崎祥兵くん(以下「ヤナギ」)と出会ったのは、もうすぐ八年前となる一月の雪が降る赤羽商業高校でした。
お互いC級指導者講習会の受講生として、彼は当時JFLの町田で活躍してJ2をめざしている選手でした。
講習会を通じて仲良くなった一人が彼だったのです。
◇
しかし、一昨年J2からJFLに降格した町田から、契約更新の連絡がくることはありませんでした。
正月明けに、もし次の行き先がないのならと思い、ヤナギに連絡をすると実はほぼ決まっていて、近日中にプレスリリースが出ると聞いて安心したことを覚えています。
そして、ヤナギのJリーグ再挑戦が始まりました。
鹿児島ユナイテッドは、その年にヴォルカ鹿児島とFC KAGOSHIMAが合併してできたチームで、当初は難しいこともあったようですが、そこは30歳とベテランの域になってきた元Jリーガーは引っ張っていました。
しかし、一年目は百年構想チームになることもできず、またJ3への昇格条件の順位を満たすことができずにもう一年のチャレンジとなりました。
ちなみに昨年は栃木まで行って試合を見たのですが、やはりJFLで見るヤナギはJを経験しているだけあって、圧倒的な落ち着きがありました。
ですから私は少なくとも鹿児島ユナイテッドを引っ張っていくのはヤナギしかいないと感じていました。
また、FC KAGOSHIMAからの田上選手も引っ張っていくだけの力を持った選手だと感じていたのは、FC鈴鹿ランポーレど戦った地域決勝大会の予選リーグでのキャプテンシーを見ていたからでした。
◇
そして11/1に見た流経大ドラゴンズとの試合で、その二人の躍動をきちんとこの目で確認しました。
ただし、鹿児島ユナイテッドに対して不満に思ったのは、リードしているはずなのに、なぜか焦っているようなプレーが続く時間帯があることでしたが、J3に向けてメンバーの追加であったりレンタルでのJ2メンバーを受け入れたりということで、それ以上を目指すための環境を整えていくであろうと思っているため心配はしていません。
その中でベテランでありもう数年はJ3で稼働できるであろうヤナギは間違いなく鹿児島ユナイテッドを引っ張っていかねばなりません。
欲を言えばヤナギが攻撃の中心となっているのではなく、ヤナギを一つ下に置いたくらいの状況で、ヤナギがゴールまで脅かすようなそんなチームになれば鹿児島ユナイテッドがJ2に行くことができると思っています。
あと何年トップレベルでヤナギができるかは神のみぞ知るところですが、彼にはもう一度J2のフィールドに立つ姿を見たいと願っています。
スタンドからの「♪ヤナーギザーキ~」という町田から変わらぬ応援は、彼を励ましてくれるでしょう。