昨日、東京社会人チャンピオンシップ一次戦の審判を兼ねたS3級の審判研修会に行ってきた。
担当をしたのは一試合目が第四審判、二試合目がA2というもので、実は本格的な第四審判と言うのは初めてであったため、ルールブックを読んで行ったのだが・・・
8時少し過ぎに駒沢補助競技場に着くと、さすが研修だけあって審判がほぼ全員揃っている。
本部運営もきちんといるため、さすが「チャンピオンシップ」にアマチュアながらもきちんとしている印象を感じた。
さて・・・研修担当のアセッサーはどなただろう・・・と待っていたら、ドアを開けて入ってきたのは東京都サッカー協会審判委員会指導部長の牧野さんである。
指導部長直々の研修とはなんとも光栄なのであるが、これで緊張したのは言うまでもない。
第四審判としては正直ミスだらけ。
審判全員でグラウンドチェックを行うのだが、テクニカルエリアがないことをそれぞれが気がついていたのであるが、そのまま放置してしまったり、担架がないことが「ここにはない」と思い込んでしまったり、交代ボードがないためインジュリータイムの連絡がきちんとできなかったりと反省点が一杯。
しかしそれらを終了後部長から指摘されるのも、全てが勉強であった。
そしてA2であるが、前半はあまり攻め込まれないサイドということもあり、これといったミスジャッジもなかったのであるが、後半にそれは訪れた。
後半開始3分程であろう。
はっきり本日最初の自分の判断と言うところであるのだが、完全なオフサイド位置にいる選手を見てオフサイドのフラッグを上げたのであるが、ディフェンスがヘッドではじき出しその後流れていったことで「あ!しまった!」と思ったのであるが、主審もこれを採用してしまいいきなりのパニック。
主審と目が合い、思わず空いてサイドのファウルとしてフラッグを振ってしまった後、瞬時に違うと気がつきオフサイドの判定へと戻す。
こころの中では「やっちまったー」というのと、正面に見える牧野指導部長のペンを走らせる姿である。
で・・・開き直りました。
この後は丁寧に判断していこうと、とにかくラインキープしようと務めたのだが・・・
試合後の反省点ではゴールキックとなるルーズボールへのもっと積極的なアプローチをとのこと。
目標としていたゲームから目を切らないこと、ハイボールに目を奪われて落ちる場所でのファウルを見逃さないこととしていたものはきちんとできていたと評価をいただく。
A2に関してはなんとか合格点と言ったところだろうか。
牧野指導部長の細やかな指摘やアドヴァイスは本当にありがたいものであり、若い審判(トレセン参加者とのこと)に・・・だけではなく私達にも丁寧に指導していただいた。
これははっきり何にも変えがたいものであると感じたのは言うまでもない。
第四審判とA2を務めて2000円の報酬であったが、指導部長からの言葉はそれ以上の価値があったのだ。
◇
で、終わってからNSPクラブ帯同審判で、先日S3級に合格した鈴木君が見学に来ていたので一緒に食事をし、台東区の審判部に所属している恋水さんからの依頼で巣鴨で行われたU-15のA2を担当する。
肉離れは悪化はしなかったのであるが、やはり二試合目で18:15からの試合では筋肉が冷えて足がつってしまう。
だがなんとかこなすことができたのは、少年達の熱い試合であったからだろうか。
試合のレベルは高く、しかしそのせいでフィニッシュまで持っていくことができないというジレンマがある。
結局見学していた試合でのフィニッシュは五度(うちゴールは三回)、審判をしていたのはフィニッシュが二度でゴールは一度という結果である。
守備が圧倒的に優っている印象で、もっと攻撃的な試合をしてもらいたいと感じてしまった。
そしてこちらの試合で審判として思ったのは、研修のおかげでスムーズな進行ができたのと、主審への的確なアドヴァイスができたことであろうか。
主審たるものやはり自信を持って笛を吹かねばならない。
気になったのは見学していた試合で主審と副審の一人が眼鏡をしていたことであろうか。
眼鏡は選手に不安感をもたらす材料でもあり、実際にあったことなのであるが選手の警告対象となる発言をもたらすものである。
その言葉とは「お前(眼鏡をかけているので)目が悪いから見えないんだろう」というものである。
オフサイドの判定に対してある選手が言ったこの一言で、結果として二度目の警告となり退場となったのを見たことがある。
そういうことがないように、私の知り合いの多くはコンタクトにしているし、私も目のコンディションが悪い時にはコンタクトをすることがある。
そういうことにも審判は心を配る必要があるのではないだろうか。