審判としても考えるということ

今年も東京都の審判員として、東京カップを担当させていただきました。
東京カップというのは東京都社会人の天皇杯予選をさします。
これは審判員にとっては研修会でもあり、第三者から評価される貴重な機会でもあります。

とっくにベテランの域に入っている私としては、そろそろ指導をする側へのシフトが考えられるため、そういう第三者の意見を聞くことがたいへんに勉強となります。

そんな中で先日の研修後の打ち合わせではたいへんな勉強になりました。

トータルで考えてもブレがなかったように思うジャッジであっても、一つのミスがあればそれはブレがあったということ。

そして、それに対するアプローチはどういう基準で出てくるのかということ。

正確にルールブックの文言を引用するのはどうしてなのかということ。

いつも私達のように派遣を受ける審判員は、フィジカルチェック(主にクーパー走ですが)だけではなく、年に三度程度ルールテストを受けることになっています。
その中でいつも「規則どおりの文言で」条文などを書き出すことを求められます。

たまに「順番が違ってもいいじゃないか」とか「意味が同じならいいじゃないか」と思うこともあったのですが、先日の打ち合わせでその考えを改めることにしました。

正しく適用されるためには、規則どおりの文言が必要なのだということを痛感しました。

この解答を書いてしまうとみんな考えないで覚えてしまうので、皆さんにはなぜだろうと考えていただくためにここでは書きません。

しかし、サッカーのプレーヤーだけではなく、審判も考えなければならないということを思い知らされた感がありますので、私が審判の指導をする時には、こういうアイディアを持って臨みたいと思います。

それにしても、前にやった審判では監督やプレーヤーというのがルールを知らないというのを再確認することができました。

ゴールキックからのリスタートで必死に「オフサイド!オフサイド!」と叫ぶのです。

ほんと・・・ベンチにはルールブックを常備していただきたいと願う次第です。

冷静ではなくなるとき

現在FC台東U-15のコーチとしてベンチ入りをすることもあるのですが、Tコーチからも言われるとおり普段は前向きな言葉が多いといわれます。
選手を責めることは基本的になく、どうすればよりよいモチベーションで試合に臨み、どうすればゲームを組み立てることができるのかを「考える」ようになってほしいと考えています。

サッカースクールではテクニックの部分も教えることはありますが、基本はアマチュアコーチとは違う気持ちの持って行き方であったり、選手の個性を伸ばすことに注力をしています。

そんな私もベンチに座っているときに冷静でなくなることがあります。

それは審判があまりにもひどい場合となります。

・繰り返し何度もアタックを行う選手に注意さえせず、できるだけカードを出さないようにする
・走らない(走れない)
・選手から離れたところでジャッジを行う(副審が近いのは別)
・副審がオフサイドのルールを知らないで行っている

主にこんな時です。

オフサイドルールに関しては2013年夏の改定でDFがプレーをしたと判断される場合には、オフサイドポジションにいる選手はオフサイドではなくなるとあります。

しかしルール改定から1年半経ってもまだ「知らない」という審判がいるのも事実です。

そして何よりオフサイドそのものを理解していない審判がいます。
攻撃側の選手がパスを出す瞬間に、センターラインを超えてゴールとボールの間に二人以上の選手がいなければならないとなっているわけで、明らかにパスが出た後にディフェンスの裏に抜けているというのにオフサイドのフラッグを上げられることが多々あります。
シニアのゲームでも嫌になるくらいあります。

一試合で四回取られたときは、一度目はあやしいなあと思い、二度目は確信に変わり、三度目は遅れて出て行ったのにあげられ、四度目は明らかに遅れて出て行ったのにオフサイドとされました。
怒る気力さえもなく、呆れに近かったでしょうか。

そんなことを若い年代でやられてはこまるわけです。

選手は理不尽さに対して若ければ若いほどもろいものなのです。

だからこそあまりに酷い審判には声を出すことがあるのです。
私が冷静じゃない時というのは、そういうことなのです。

U-18の選択肢としての続き

まずはこちらのリンク先を見てください。

日本クラブユースサッカー選手権U-18 関東予選(2014年度)

二次予選は当然のことながら、一次予選から東京のクラブチームは頑張っています。

一部リーグのFCトリプレッタは全敗かもしれませんが、しかし対戦相手は横河武蔵野を除いてすべてがJ下部チームになります。

二部リーグにも水戸ホーリーホック、栃木SC、YSCC、町田ゼルビアとJ下部のチームがいます。

こういうところでU-18のチームは戦うことができているのです。

しかもJ下部とあたることができるのですから、自分を鍛えるには十分な条件だと思っています。

U-18の選択肢としてT4に満たない地域チームの選択をするよりも、もしかするとチャンスは広がるかもしれませんし、選手権より得るものがあるかもしれません。

なにせ選手権で全国となれば、東京では二校しかでることができず、プリンス関東などのチームに入らなければJ下部との対戦など望むべくもないのです。

これでもU-18クラブチームを選択しない理由はありますか?