カテゴリー: 審判のつぶやき

与えられるということ

先日、こんなオヤジにもアセッサーがつくこともあり、またアセッサー(インストラクター)の先輩でもあるため、振り返りの後にご飯をご一緒することになりました。

そんな先輩からの一言「自分がやりたいと願ってもできないんだから、できるということは素晴らしいんだよ」というものでした。

この意味は、例えば東京都大学サッカー連盟主催の審判をしたいと思う人がいたとしても、まずは東京都サッカー協会にアクティブ審判員として登録をして、実力を認められ、必要な時に割り当てられて初めて審判をすることが可能となるということです。

私は東京都サッカー協会主催大会での主審をしたいと思っているため、S3アクティブとしての活動をしている部分があります。

ところが考えてみれば少なくとも年に数試合は主審の割当がこの20年くらいあるわけで、それを当たり前のように思っていました。

しかし、先輩の言葉と実際を考えてみるにつけ、登録しても務められない審判員がいるという事実があるのは、インストラクターになる前から知ってはいました。

その環境の中で常に主審割り当てをいただいていることに感謝はしていましたが、完全に初心を忘れていた自分がそこにいました。

今のレベルのレフェリー活動をあと何年しようかと考えて(というか、周りにはもういつまでと話をしています)いますが、その間自分ができる努力をして、競技者にとって楽しい試合が提供できるようにしたいと改めて思いました。

また現在と同じレベルでの審判活動はその時に終えるつもりですが、東京都サッカー協会の審判員不足を考えると、足りない時にお声がかかれば、またレフェリーとしてのお手伝いはさせていただきたいと考えるようになりました。

東京カップ(東京都の社会人天皇杯予選)のような大会は若い人や、上級を目指す人たちにまかせて、自分は足りないところに回ることができればと思っています。

私は今後後進に協力できる場所を主として審判活動をしていくつもりですので、環境が変わった際にもぜひ今までと変わらぬおつきあいをさせていただければと願っています。

審判員求む(若手優遇)

もう20年近く東京都のS3級アクティブとして活動させていただいておりますが(態度が悪いからS2に昇級できないのは内緒の方向で^^;)、担当試合は年に1000試合を優に超えるのですが、審判員が不足している状態が続いています。

条件は・・・
・16歳以上の健康な方
・S3級を保有もしくはS3級を受講しようと思っている方
・講習費/年5000円程度を支払うことのできる方(割当で交通費等の実費および少額の謝礼はでます)
・東京都サッカー協会の割当を受けられる方
・審判員として積極的にトレセン活動などに参加できる方
といったようなもので、決してハードルの高いものではありません。

将来的に上級を目指したい、Jリーグ担当審判員になりたいと思う若い方は参加してください・・・というか、都学連か東京都のアクティブじゃないと、ほとんどS2級への推薦は来ないことになります。

また、アクティブになるといくつかの試合にてアセッサーが付くこととなり、自分のレフェリングや姿勢についてのアドバイスをもらうことができます。
さらには審判員同士のコミュニケーションをとることができるため、自身の向上にもつながることになります。

嘘だろう・・・なんて思ってはいけません。

私はこの目で、現在国際主審として活躍している荒木友輔くんの活動および昇級の過程をすべて見ています。

彼が高校時代に活動し始めたとき、S3として一緒にフィールドに立った時、S2時代関東リーグで吹いていた時、そして1級になってからの彼の活躍、そして国際主審へ・・・これらをすべて見てきました。

彼を目指せとは思いませんし言いません、ですが彼のように上を目指すレフェリーがぜひ出てきていただきたいと願っています。

そのためにも東京都のアクティブレフェリーとして、一緒に活動しませんか?

もちろん年齢は関係なく、今40代の方でももちろん活躍いただけます。

私は気づいたときには35歳が近く、当時はS2への昇級推薦が35歳まででS3を2年以上経験というときでしたし、28歳の時に一度東京協会の方にお誘いいただいていたのですが、その時には自分がプレーヤー指向であったためお断りしました。

今考えればこの時受けていたら審判としての人生は変わっていたかもしれないとは思いますが、それは昔選択肢が違っていたわけですから今更かえられるはずもありません。

しかし、これからの審判員のお手伝いはすることができます。

S4級でこれからS3を目指す方は、工藤が責任をもって審判ができる環境にご案内します。

お問い合わせはこのブログからでもどうぞ!

主審と副審の違い

昨日、久しぶりに中学生カテゴリの審判をしてきました。

このレベルでの主審は数年ぶりというもので、新鮮な感じがありましたがあらためて主審と副審の違いを感じました。

最近、東京都サッカー協会の審判割り当てで、多くの場合で私は副審に入ることが多くなっています。

主審としてはアミノバイタルカップやカップ戦での大学生、社会人は都民大会や東京カップくらいと、東京都の大会でアクティブ3級が主審を務める試合は少なくなっているのが現状です。
(たまにU-15やU-18のTリーグもあることはあるのですが、絶対的な割り当てが少ないようです)

そのため副審ばかりとなって、主審の視野を昨日の試合で確認ができ、その違いに改めて感じるものがありました。

副審の場合は、オフサイドラインの監視とタッチラインの監視がメインとなってくるため、その視野はおのずと制限されることになります。

主審の場合はゲーム展開とボールおよび競技者の位置によって、その目線が間違いなく変わってきます。

逆に言えば、それを理解できない人は主審に向いていないということになります。

サッカー経験がない、少ない審判は、その部分を補うために相当な努力をしているのをよく知っています。

昨日の試合は蹴り合うことがなく、ボールタッチを多くしてボールを前に運ぶチームでしたので、次の予測はしやすいため、主審位置としては動きやすいものであったのは間違いありません。

しかし、副審サイドではDFとトップのせめぎ合いがあったため、難しいと感じたのですが、結果としてたった一回しかオフサイドがなかったのですから、攻撃側が相当訓練されているのだと思われます。

主審としてこういう試合においては、競技者同士のコンタクトを見極めるのに距離をとりすぎないこと、逆サイドへの展開を含めた予測をどう行うかということが必要で、動きとしてはボールから10~15mを確保して、不正な手の使用、不正な足の使用を監視しなければ競技者の理解は得られなくなってしまいます。

副審はオフサイドラインも当然なのですが、上げ下げは極端ではありませんでしたから、足下のファウル監視を含めたいつもよりは広い視野を確保できるようにするのが必要だと感じました。

試合によってその対応は異なるわけですが、互いに蹴ってくるようなゲームであれば、主審は追いかけるのがたいへんですし、実は予測が外れることも相当数出てくることがありますし、副審は上げ下げに必死になってしまい、ファウルの監視が難しくなるようなことがあります。

そういう部分を主審と副審で試合の予測をして臨むことで、試合の進行をスムーズに行うことができるようになります。

幸いなことに昨日は帯同審判がアクティブの仲間でしたので信頼してアクティブサイドを任せることができました。

こういうことも稀ですので、なかなか割当がこないことの方が多いのですが、昨日は納得のいく楽しい試合であったと思います。