審判のことはお休みして体のケアについて

昨日も素晴らしいレフェリーと出会って、また学びを得ました。

30年近くも審判活動をしていても、まだまだ学ぶべきことや気が付くことがあるのだと思っています。

一緒にフィールドに立った仲間もまた長く審判を続けていますが、彼も「奥深いよねえ~」と賛同していました。

さて、本日は審判活動に関係はありますが、体のケアについて書いてみます。

私はそもそも体が丈夫な方で、特別なトレーニングをしなくても人より足が速く、高く飛び、力も強いフィジカルを両親からもらいました。

それでも不安で選手として本気の活動(自分の中でO-50の本気とは違いすぎます(笑))をしている時には、毎日のように走り、自分を追い込んでいましたが、齢50にてそろそろ体にがたがきはじめました。

長くスポーツを続けていらっしゃる方にはよくある「膝の痛み」というのもでてきましたし、最近はうちにあるソファの柔らかさで腰を痛めたりすることもあります。

そんな時にお世話になっていたのがスポーツを中心とした痛みを緩和してくれるスポーツマッサージです。

ここでお世話になっているのが葛飾区青戸にある「南葛鍼灸整骨院」(東京都葛飾区青戸4丁目9−6 サンリッツ・フラット 1F)さんです。

院長の石川さんは修徳高校サッカー部のOBで、現岐阜のGKである高木義成さんから紹介をしてもらいました。

一週間の体の疲れや痛みを緩和するためのマッサージをお願いしてもらっています。

ところが、このところ本格的に体のズレが気になってきていたので、スポーツ整形を探していってきました。

「かつしか江戸川病院」(東京都葛飾区高砂3丁目27−13)にスポーツ整形があるというので、細かく検査をしてもらった結果いろいろなことがわかりました。

やはりというか経年劣化でしょうか(苦笑)両膝の内側の軟骨が少々すり減ってきていることがわかりましたし、膝の痛みにつながる原因もいくつかわかりました。

結果は普通の生活を続けるのなら問題はそれほどないのだけれども、まだ審判や選手として活動をするという希望があるので、リハビリ・・・というか、体のバランス取りをするための活動がはじまりました。

股関節の柔軟性をあげることであったり、私の場合力に頼って腿の前側を使ってしまっているようなのですが、ボールを蹴る作業の場合は腿の後ろ側も当然ながら必要なわけで、なぜそうなってしまったのかもわかってしまったため、日々のストレッチで治していくことになりました。

それがまたきついっ!(笑)

こんなのをO-50のチームのストレッチで入れたら、試合前に死亡者が続出しそうな勢いのやつで、バランスも求められるのです。

まあ私のウイークポイントを徹底して鍛えるやつなんかは、私にとってきついのですが、膝の柔らかさとバランスを取るストレッチは、まあ見事なまでに立つまでできない人がいるんじゃないかという感じです^^;

しかし、これからもサッカーを続けていくうえで間違いなく必要となってくるのですから、月に最低2回のリハビリに通いながら毎日のストレッチを続けていこうと思います。

それと・・・4kgのダイエット!(笑)

ほんと、みなさんにはお世話になっています。

新規2級昇格者の仲間へのエール

今朝、仲間からS2級合格したとの連絡をもらいました。

まだ若い審判ですから、今後さらに上級をめざして活躍することと思っています。

これからが楽しみです。

熊本の震災にあわれた皆様に、お見舞いを申し上げます。

微力ではありますが義援などという形でのご協力をさせていたいております。

また東京に避難された小学生や中学生について、東京都サッカー協会などを通じて練習参加の協力依頼が参っておりますので、今後順次対応とご協力をさせていただきたく思っております。

一日も早く、普段の生活に戻れますようお祈り申し上げます。

私自身S2級昇格をあきらめたわけではありませんが、厳しいことは重々承知しておりますがあがき続けます。

今年の12月にクーパー走で3000mに復帰できるよう体作りと、頭の準備をしていきます。

新米審判インストラクターでもありますが、まだ現役アクティブレフェリーとしてもう一度先輩たちに納得してもらえるレフェリングを心がけ、精進してまいります。

カードを提示する時

警告、退場でそれぞれイエローカード、レッドカードを提示するわけですが、初心者はカードを示すことにひとつ度胸がひつようになることがあると感じています。

その判断が本当に正しかったのか、選手から変な風にみられるんじゃないか等々、いろいろな考えが頭の中をグルグルとまわるかもしれません。

しかし、一度正しいと思ったら警告、退場はきちんと示さなければなりませんし、それが正しかったのかは後からでも考えてみればいいのだと思います。

カードを提示する時は、たいていその場所に素早く寄って、提示する人を呼んだり、輪の外に出したりして警告、退場を命じます。

ダーっと駆け寄って興奮している状態でカードを出すと、選手も興奮していますから「なんでー!」などとなったりすることもあります。

多くの審判の場合・・・まあ研修会でも言われますが・・・一呼吸おいてからカードの提示を行うようにしています。

私は「これに対してこうしたね」とゆっくり提示する時には言葉にして一呼吸おいてから提示するようにしています。

しかし、悪質なファウルにおいての警告、退場について、時には即座に提示することも必要になってくるため、このあたりも慣れが必要になってきます。

そして初心者の方も安心していいのは、ベテランだってプロだってミスはするのです。

ただし、同じミスを次回以降しないように反省することが必要で、そのために今日の試合はどうだったのかを振り返ってみる必要があります。

警告かな?退場かな?そう悩んだ状態で該当する競技者に近づき、退場を示す・・・たいへん辛いことですが、必要な場合には退場をさせなくてはなりません。

それもきちんと競技規則には書かれています。

退場となる反則(『第12条 ファウルと不正行為』より抜粋)

競技者、交代要員または交代して退いた競技者は、次の7項目の反則のいずれかを犯した場合、退場を命じられる。
●著しく不正なファウルプレー
●乱暴な行為
●相手競技者またはその他の者につばを吐く
●意図的にボールを手または腕で扱い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を、阻止する(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが行ったものには適用しない)
●フリーキックまたはペナルティーキックとなる反則で、ゴールに向かっている相手競技者の決定的な得点の機会を阻止する
●攻撃的な、侮辱的な、または下品な発言や身振りをする
●同じ試合の中で二つ目の警告を受ける

これらが行われた場合には主審は競技者に退場を命じる必要があります。

またファウルの基準に関しては、ガイドラインに記載されていて、退場の基準も明確になっています。

不用意な、無謀な、過剰な力で

“不用意な”とは、競技者が相手に挑むとき注意や配慮が欠けていると判断される、または慎重さを欠いてプレーを行うことである。
●ファウルが不用意であると判断された場合、懲戒の罰則を追加する必要はない。

“無謀な”とは、競技者が、相手競技者が危険にさらされていることをまったく無視して、または結果的に危険となるプレーを行うことである。
●無謀な方法でプレーした競技者は、警告されなければならない。

“過剰な力で”とは、競技者がはるかに必要以上の力を用いて相手競技者を負傷の危険にさらすことである。
●過剰な力を用いた競技者には、退場が命じられなければならない。

“過剰な力で”相手競技者を負傷の危険にさらした競技者は、退場を命じる必要があります。
(警告に関しての基準も”無謀な”と記載されています)

これをファウルの質であったり、競技規則と照らし合わせて警告なのか退場なのかを瞬時に判断し、その行為に対しての罰則を定めて示すのですから、主審と言うのは本当にたいへんなことをしているわけです。

しかし、きちんと規則の適用ができなかった場合、選手や観客からの信用が無くなりますので、試合が荒れてしまいかねないということにもなります。

ですから審判研修会でよく言われる「頭の準備」をしてレフェリーに臨む必要がありますし、そこに知識として準備があれば選手や観客の信用も得やすいと考えます。

いわゆる一発退場となりますと重要事項報告書という審判報告書とは別の報告書が必要になります。

退場を命じるとこれに記載しなければならなくなるので、退場があると気が重くなることがあります(苦笑)

しかし、退場を命じなければならないシチュエーションで適応できないのであれば、やはり審判としては失格なのだと思います。

もし万が一「あー二枚目書くの嫌だから警告ね~」などということがあったとしたなら、それはレフェリーとして失格でしょう。

そんな仲間は一人もいないと信じています。

・・・が、重要事項報告書はほぼ「作文」ですので、本当に大変な作業だと思います。

退場を命じた競技者、被害を受けた競技者、そこで起こった事象、結果・・・それらを事細かに記載しなければなりません。

たいへんですが、きちんとした試合運営や、その後の審判活動を考えれば、必要なときに必要な競技規則の適用は間違いなく必要です。