JFLチャレンジでもある全国地域チャンピオンズリーグが終わりました。
結果はJFAのサイトにも上がっていますが、FC今治(ワイルドカードで進出)、ヴィアティン三重がそれぞれJFLへの昇格をほぼ決定しました。
FC今治は全勝での勝ち上がり、ヴィアティン三重はFC鈴鹿アンリミテッドとの一勝一敗同士で迎えた三重県ダービーに勝利し、それぞれ昇格を手にしました。
◇
この10年M.I.E.ランポーレ時代からFC鈴鹿アンリミテッドを見ていましたが、本当に残念な、あと一歩届かなかったことを残念に思っています。
そして同時にランポーレから応援し続けていた鈴鹿のサポーターの皆さんを、私はチームと同様かそれ以上に応援していたのだと感じました。
鈴鹿の応援席はきっとほかのクラブにはない、子供や女性も安心して応援できるような、そんなサポーター席になるのではないかと期待しているだけに、FC鈴鹿のチャレンジを止めていただきたくないと思います。
◇
それにしてもFC今治の決勝リーグの進め方は上手であったと思いました。
初戦の鈴鹿戦を2-1で退け、ヴィアティン線を3-0とすることで、二日目には二位以内を確定させていました。
今回は三菱水島に全国社会人からの流れのような強さを感じることができず(結果は三敗でした)、二戦目で昇格を確定させたFC今治は試合巧者であったのだと感じます。
ゼットエーオリプリのスタンドにもJFA関係者が多くいたことでもわかるように、FC今治は注目されていたわけですが、それに確実に応えたということでしょう。
岡田代表の二戦目勝利後の笑顔にすべてが表れているように思いました。
◇
ヴィアティン三重は三戦目が背水の陣だったのだと試合後に感じました。
FC鈴鹿アンリミテッドは、一戦目を落としながらも二戦目は三菱水島に3-0で勝利しました。
対してヴィアティン三重は0-3でFC今治に負けていたのですから、チームの勢いからいけば鈴鹿だったのではないかと思います。
そして直接対決ではペナルティエリア内でファウルを受けた鈴鹿が、PKを確実に決め1-0とリードします。
しかし、前半途中までは鈴鹿の流れであったものが、中盤を過ぎたあたりからヴィアティンが有利になり、前半で逆転をします。
後半で切り替えをしたかったものの、結果として後半最初にゴールを奪われてしまった鈴鹿は、落ち着きを取り戻すことができずに敗戦しました。
サポーターの方々は最後まであきらめずに応援していましたが、ピッチ内の選手たちは三点目を奪われてしまったときに腰が折れたように見えました。
そして四失点目・・・そこで勝負がついてしまいました。
◇
FC鈴鹿アンリミテッドは三回目の地域決勝大会から含めた三度目のチャレンジで決勝リーグに進みましたが、結局今迄の経験を生かすことができなかったと思います。
継承すべきスタッフが全くいなかったのが原因の一つであると感じますし、これは東京23FCにも言えることだと思うのですが、経験者をうまく使うことができなかった、そう感じました。
来年度はFC鈴鹿アンリミテッドは11年目の東海リーグを戦うことになり、ヴィアティン三重はJFLでの戦いとなります。
しかし、今までのJリーグの昇格に対しての姿勢をみると、鹿児島の例を見てわかるとおり、そのクラブの体力から考えると、J3を目指すのであればヴィアティン三重がFC鈴鹿アンリミテッドがJFLに昇格するまでの間にJ3昇格を決めない限り、単独でのJ3昇格は難しいのではないかと感じます。
つまりは三重県のクラブとしてなんらかの方策、具体的には合併などをしていかなくてはJリーグとしては昇格を認められないなどとなるのではないかと思っています。
まして鹿児島の例を見るとわかるとおり、J3に入ってもスタジアムや環境面でJ2に昇格ができないなどの点も挙げられるわけで、オール三重県のクラブでJリーグを目指さないといけないのではないかと感じています。
FC鈴鹿アンリミテッドとしてはクラブの生き残りを考えるなら、来年JFLへの昇格を勝ち取りJFLにまずは昇格しなければならないと考えます。
そのうえで、三重県サッカー協会が何を提案するのかというのが興味深いわけです。
◇
それにしても体力のないクラブが多すぎるのも問題です。
栃木ウーヴァはJFLから降格するところでしたが、降格したら解散するのではないかと囁かれていました。
J3に昇格できなければ解散の危機にあるクラブは多いのではないかと感じるわけですが、それはまだ日本のサッカー文化への投資がなされていないことと、スポンサーの安易な目標と計画があるのではないかと思っています。
スポンサーとなるからには、地域や文化ということを考えていただき、ただの広告塔としての期待をするのではなく、それほど大きなものにチャレンジしているのだということをご理解いただきたいと願います。
スポーツへのスポンサードは広告塔としてよりも、文化を作り上げていく手伝いと認識していただきたく思います。
だからこそ三重県のそれぞれのクラブのスポンサーの皆様は、それぞれのクラブを盛り上げていただきたく、そう願います。