昨日、フィギュアスケートで羽生選手が二位入賞を果たしたのだが、練習中に流血までする怪我をしていたというのだから、その強さには恐れ入る。
これこそが精神力と感じるわけだが、モチベーションとかそう言うものではなく、一流であればあるほど精神力は強いと感じるのだ。
還ってサッカー日本代表であるが、ブラジルワールドカップの惨敗、年代代表全てがアジア予選敗退という本来であれば暗黒時代を迎えている。
いやいや、日本代表は進化しているという人に問いたいのは、フランスワールドカップになぜ出場できたのか、まずはそこから考えていただきたい。
あの時、ワールドカップは24カ国の戦いから32カ国に増えたのだった。
つまりはプレーオフを制して初出場をつかみ取ったのは32カ国に入ることができただけであって、24の中には入っていなかったということになる。
そして日本と韓国でのワールドカップこそまだそれこそ精神力が見られたが、その後のワールドカップでの日本代表は何ができたのだろうかと疑問に思えてくる。
確かに世界クラスになりつつある選手も複数出てきたとは思うが、ではそれが代表に全て生かされているのか、その選手がいることでの周りへの影響はどうなのかと考えると、とても代表が世界クラスになったとは言えないと感じる。
若い世代からすれば「あ~おっさんが昔を懐かしんでいるよ」と言うかもしれないが、フランスワールドカップで日本初のゴールを奪った中山雅史はどうであったか。
わざわざレベルの低い日本に、ブラジルから戻ってワールドカップを必死で目指した三浦知良はどうであるか。
ブラジル人であったにも関わらず、日本人以上に武士の様に見えたラモス瑠偉はどうであったか。
ウェンブリーでイングランド相手に必死で守るんだとつい手がでてしまった柱谷哲二はどうであったか。
中山雅史以外はワールドカップのピッチに立つことはなかったが、彼らは必死であったはずだ。
そして言い方は悪いが、中山雅史と柱谷哲二は世界クラスと比べて、お世辞にも肩を並べているとは言えなかった。
しかし、その勝ちたいと思う気持ち、精神力は見ている私たちにも伝わった。
ラモス瑠偉から、三浦知良からはさらにプレーを通して見ることができたはずだ。
だが、スマートで洗練された(嫌み)今の日本代表やJリーグではそういうものが見られるだろうか?
まだJリーグの方が見られるのではないかというくらい、日本代表には見られないと言っていい。
良い悪いは別としてブラジルワールドカップで負けた後、悔しくて涙した者はいるのか?
髪の毛の色を気にして、服装を気にして、サラリーを気にして、所属チームの優劣を気にしていないか?
そうじゃないだろう。
ワールドカップのピッチに立つ者はすべてのサッカー人の代表である。
その重みをわかっているのだろうか。
ブラジルワールドカップが終わり、ブラジルはどういうことがおこり、どういう変革をしているのか、あの王国といわれた国でさえ必死になっているのに、ネイマールでさえ必死でやっているというのに、それ以上が見られる選手はいるのか?
私は前にサッカージャーナリストの森本氏の「日本代表は凋落する」という言葉に対し、有り得ないと言ったことがあるが、このままでは氏の予言が現実となる様になってきてしまった。
だから底辺から変えていく、支えていくということをしなければならないと思っている。
死ぬまで日本代表を、日本のサッカー選手を応援していくつもりだからこそ、精神力にもこだわりたい。