カテゴリー: 審判のつぶやき

4級審判の更新はしましたか?

毎年、この時期になると審判の更新についてお問い合わせをいただくため、今年も問い合わせがあったので調べてみました。

今年は以下の通りです。

2018.10.04

4級審判更新eラーニングについて(サッカー・フットサル共通)

2019年度登録のための4級更新講習会は東京都各所で実施される実地講習会及びeラーニングいずれかの方法で受講できます。

今年度実施eラーニングの申込・受講期間は以下の通りです。

○申込み期間:2018年10月1日~2019年3月15日まで
○支払い期間:申込日より7日以内(クレジット決済は即時)。申込時に画面・メールで確認してください。
○受講期間:支払い完了~2019年3月28日まで

全カリキュラム修了に約1時間程度要します。余裕を持って受講してください。

※東京都サッカー協会ウェブサイトより転載

申込は3/15必着、お金を払って3/28までに終わらせないと、審判資格を失効します。

本当は各協会や連盟の行う対面での講習が勉強になるので本当はいいのですが、更新をしないとまた新規受講となりますので、更新をおすすめいたします。

宣伝となりますが、東京都の場合3級となると二年に一度集合での更新講習となり、国際審判員やJ1で実際にレフェリーをしている審判の方の講義を聴くことができます。

ぜひ3級審判員をめざしてみましょう。

※画像は「石井紘人のFootball Referee Jurnal」さんより

審判をするならぜひ真剣にやってみましょう

と優しく書き出してみましたが、世の中には一生懸命やっている審判が数多くいることは理解しているうえで苦言です。

あるカテゴリを見ていた時に、副審はオフサイドの判定をしなかったのですが、オフサイドラインから20m以上離れている主審が、オフサイドの判定をしました。

そのシーンを見ていたのですが、特にオフサイドポジションにいた競技者はいませんでしたし、抜け出したのは間違いなくオフサイドラインに引っかからない位置でのパスでしたから、オフサイドはないと副審も判断したはずです。

しかしながら、その主審は笛を吹いて間接フリーキックの合図をしたのでしたから、さすがに呆れました。

また同じカテゴリーで見たのは、オフサイドのルールを確実に理解していない副審がいました。

パスが出た時にオフサイドラインより前に競技者がいて有利になる場合採用されるわけですが、それ以前にパスが出た時にはオンサイドであるにも関わらず、ボールを受けた位置がオフサイドラインの前だからと振り続ける副審がいて、これまた呆れたわけです。

まあこれらは修正することができるため、きちんと学んでいただきたいと思うわけですが、こういう審判がいる場合には残念ながら競技者が大人になれない場合には試合が壊れます。

案の定前者は壊れたわけですが、それは競技者視点から「ありえない判定」と思われたわけですから、真摯に反省をしていただきたいのです。

しかしながら試合終了後も文句を言っていたのは主審であり、競技者はどちらかといえば怒りよりも呆れが態度にでていたのです。

私もミスジャッジをすることがあると思ってやっているわけですが、それをどう正しい判定にするためどう考えるかということを繰り返しながらやっています。

オフサイドの見極めなんてのはそれこそ何千回と繰り返し、それを反芻し、セミナーやトレセンでもさらに磨くための努力をしています。

それは競技者にとって「正しい判定」「理解される判定」をするためのものであり、自分のためだけにやる活動ではありません。

勘違いしないように言っておきますが、サッカー競技の主人公は競技者でしかありません。

審判は添え物であり、競技者にとって公平、公正であらねばならず、また競技者の安全のために存在しているのです。

そういう審判こそどの年代にも求められる審判像であり、たとえ四種であっても競技者をリスペクトしながら的確な伝え方を考えることで「威圧的にならない」大人な審判となるのだと理解しています。

日本vsイランの審判評

昨夜、アジアカップの日本vsイランが行われ、現在アジア最強と言われるイランに3-0と勝利をしました。

結果はさまざまな人がレビューしているので、私は審判をフォーカスしてみようと思います。

後半立ち上がり、酒井へのイエローカード提示については疑問が残っています。

あのシーンで、手を出しているのは事実であるためハンドリングは採用すべきだとは思うが、あのシーンで得点につながるチャンスとなったのか、また故意にシュートを邪魔したなどのシーンだったかと振り返ってみると、あれはボールが正面に来たので目をつぶってよけたと感じられました。

このシーンをハンドリング&イエローにしたのであれば、日本の二点目につながったイラン選手のスライディング時の手に当たったハンドリングを採用しなければ明らかにフェアな笛ではなかったとなりますが、少なくともPKとしたのは間違いではなかったわけです。
そのため、なぜVARまで必要としたのかがわかりません。

自分で正しい判定であると言うのであれば、吉田の得点取り消しと同じ手法でPKを蹴らせて、キックオフ前までにVAR側にチェックを任せるというのもありだったのではないか・・・などとも感じました。

なぜなら、彼は正しい判定したと感じるからです。

後半立ち上がりの酒井への警告以降、日本に不運な時間が訪れます。

私は「レフェリーは試合中に怪我でもなければ変わることなどない」と思っているため、例えば明らかにイランの競技者に当たってコーナーキックをとられたシーンなどを考えても、仕方がない次!という風に切り替えねばなりません。

その切り替えを昨日の日本はできていたのではないかと予想をしています。

その後しばらくの時間帯は日本に不利な時間帯が続きますが、56分に南野が倒されたシーンでイランの競技者が主審にノーファウルまたは南野のシミュレーションを訴えていたように見えたシーンで、南野が切り替えて立ち上がり大迫のヘディングシュートにつながりました。

レフェリングの不運を乗り越えた先に歓喜があったのですが、あのシーンにおいてはレフェリーのミスは特になく、イランの集中力が切れたということだと理解をしています。

そして二点目のイラン側競技者のハンドリングへとつながるのですが、このあたりでは逆にイランではなく日本への風をイランの競技者は感じてストレスを感じていたのではないか?と思います。

決してレフェリーのジャッジが悪いわけではないのですが、なぜか自分の方へジャッジが転がらないというのは往々にしてあるわけで、その切り替えができなかったのが昨日のイランだったのではないかと考えるのです。

その後もレフェリーは実はしっくりこない感じがありましたが、それはアズムンに対しての注意が欠けていたからではないかと感じます。

なぜなら、アズムンは残念ながら四年前もそうでしたが、短気を起こして相手競技者へフットボールコンタクト以上の「攻撃」を仕掛けているのが明白だったのですが、レフェリーから注意された様子でもなく、その後の大迫への蹴り、柴崎への暴力となってしまい警告の対象になっています。

ここも問題なのですがアズムンはあのシーンでは暴力ですので「退場」ではないか?という議論が起こってもおかしくないと思われます。

また、イラン側競技者のストレスが爆発してしまい、結果として最後はきれいにしめることができませんでした。

試合を通してムラが目立ちましたし、明らかなるミスジャッジ(イランにとっても、日本にとっても)が散見されるわけで、アジアカップの準決勝に割り当てられた審判員としては、物足りないと感じました。

試合後の振り返りがどうだったのか気になります。