お父さんコーチや審判について思っている人たちの数

先月エントリーした記事が、久しぶりにすごい数の方々に見ていただきました。

それだけ「お父さんコーチ」「お父さん審判」というのに様々な関心があるのだなあと感じた次第です。

何度でも書きますが私はお父さんコーチや審判に否定的ではありません。

ただし学んでいただきたいと思いますし、やるのでしたら自分の子供だけではないということを意識していただきたいと願っているだけです。

昨年でしたか、お父さん審判出身の方がS1級レフェリーとなったことがあります。

その方はものすごく学ばれ、トレーニングをしS1になったのだと思っています。

みんながみんなそうなれということではなくて、興味を持って突き進んでいただきたいと思っているわけで、自分ができる精いっぱいの力をチームや子供たちに向けていただきたいと願うだけなのです。

そして先月のエントリーとも重なるわけですが、やりたくないなあと思ってみても、公式戦に審判は必要になるわけで、コーチとして入ったはずなのにS4級審判を取らされ仕方なしに審判となったとしても、その時だけでいいですから一生懸命レフェリーとして選手たちの協力をしてください。

そこにいる少年少女が自分の子供だと思って精いっぱい走って、ジャッジして、楽しんでください。

コーチする時間を作るために普段の仕事を別の日に詰め込んで、終わってからの飲み代をなんとか確保して参加するお父さんコーチは素敵です。

だからこそ、精いっぱい取り組んでほしいと願うのです。

私は「ああ、だからお父さんコーチは」という言葉が聞かれる度に残念な思いになります。

そんなことはない数多くのお父さんコーチを知っているからこそ残念なのです。

町クラブの法人化についての相談

代表の工藤はサッカー以外に本職を持っており、システムコンサルティングと経営、起業についてのコンサルティングも可能となっています。

というのも、そもそもが会計資格をもって会社に入社していますし、そもそも二十数年前に起業した際にも、自分で全部やってしまっているわけですから、いろいろとなれています。

またNPO法人(特定非営利活動法人)の立ち上げにもいくつかかかわらせていただき、役員としてや、アドバイザリースタッフとして参加させていただいたこともあります。

さらにはNSP CLUBそのもののNPO法人化を目指していたこともあったため、そのあたりについては嫌というほど詳しくなってしまいました。

そんな工藤ですからいろいろとスポーツクラブについての相談を受けることがあります。

主に任意団体であるサッカークラブが、法人化することによってのメリット、剰余金を持っているためそれをどのように法人へ引き継ぐか、引き継ぐにあたって保護者への説明など、さまざまな問題に対してのアイディアを、代表やスタッフの方と話をして固めていきます。

まあ私は司法書士ではないため、その業務はできないですししませんが、最終的にはそういう専門家に「清書の部分」をお手伝いいただくのもいいと思っていますし、公証人に確認を取る際にもいろいろとアドバイスをいただだけますので、手続きなどに関してはプロに任せた方がいいと思っています。
(といっても、過去に自分たちで立ち上げたNPO法人などは自分たちでやったことも当然あります)

現在では非営利法人のうち、メジャーなのがNPO法人(特定非営利活動法人)で、マイナーなものは一般社団法人というのがあります。

メジャーとマイナーというのはたぶん響きの差で、どちらかがどうということは実はないと思っています。

NPO法人が一般社団法人よりも信頼を得られやすいという部分は、都道府県が認証するという部分だと思っています。

これにより反社会などの人が入る環境を少なくすることができますし、運営に対してその内容をクリーンにできると考えられるからです。

しかし、実態としてNPO法人の全てがそうしたクリーンな決算などを行っているかと言えば、私はNOだと思っていますし、提出する書類も株式会社などと異なり、簡単な決算書類などで済むためその確認はきちんとしなければならないと思っています。

では一般社団法人のメリットはというと、理事が一人、社員(発起人と思えばいいでしょうか)が二人いれば起ち上げることができます。

NPO法人の場合は、10人以上が必要ですからその起業時にかかる意思決定に対して、さまざまな人の考えが入ってしまうことがあります。

またNPO法人の場合は会員の入会を拒否することはほぼ不可能であり、つまりは株式会社で言う株主のような人が続々と入ってくる可能性があります。

実際にそれで悪意を持った人たちがNPOを乗っ取るなんてことも聞いたことがありますし、実はNPO法人というのは運営がそれほど楽ではないということもあるのです。

一般社団法人の場合、それは理事一名の一存で決定することができますが、それが実際に公益にかなっているかどうかが課税、非課税というところにひっかかってくるわけで、完全に公益と示すことは難しいのですが、できなくはありませんので起業としておすすめできます。

またクラブチームなどで少数の意思決定で進めたいという場合にはNPO法人のように頭がいっぱいいるという状況ではなく、たった一人の代表が意思決定するというようなことができるため、クラブの思想が不変であるというようなことも可能になります。

法人化するにあたって問題になるのはスタッフの質であると考えます。

法人化するということは、そこに金銭が発生することになります。

つまり今まではアマチュアで無償ボランティアで動いていた人が、もしかしたら有償ボランティアや給与という形で動かざるを得ないことになる可能性があります。

そうするとスタッフはセミプロまたはプロフェッショナルになるということで、当然ながらその目的と達成というのがクラブや少年クラブの場合には保護者からの期待に対しての回答を出さなければならないことになります。

しかし、工藤個人としてはなぜサッカークラブがアマチュアで運営されているのが偉いと判断されるのか理解に苦しんでいるため、サッカークラブの法人化はもっと進めるべきだと思っていますし、お父さんコーチからプロフェッショナルが生まれてもいいと思っています。

ただし、先ほども書いた通りプロフェッショナルというのは目的と達成が必要になりますので、その覚悟がない方には不向きであるともいえます。

考えてみてください。

ピアノやヴァイオリンを習うのに、お金を払ってプロフェッショナルに習いますよね。

どうしてサッカーはアマチュアが偉いとされるのでしょうか。

私は額の大小ではなく、プロフェッショナルなコーチがもっと活動できる方が選手たちの利益になると考えています。

審判インストラクター

この4月1日より、工藤が審判インストラクターとして活動するチャンスをいただきました。

台東区サッカー連盟より推薦をいただき、東京都サッカー協会審判委員会インストラクター部に所属します。

長くS3級アクティブレフェリーを東京都サッカー連盟でさせていただいた関係で、インストラクターの方々と接する機会が多く、そして自分が若者をプレイヤーとして育てることをしていたわけですが、グラスルーツという根本に戻って考えてみると、審判の育成がいかに重要かとこの数年思うようになってきました。

台東区でもお父さんレフェリーがたくさん生まれており、そうした方々が「どうやって審判を学んだらいいかわからない」などという声も聞かれておりました。

またジュニアユースを卒団した選手たちの中から、本格的に審判を目指したいという若者もでてきたこともあり、この二年でインストラクターを目指すということを目標としてきました。

先日、合格通知をいただき、そうした審判育成のチャンスをいただきました。

私は上級のサッカー審判資格がありませんので、当然ながら「将来Jリーグ」などということはありません。
しかし、そこに全く悲観をしておらず、むしろ市井にあってこそできる育成、最底辺での育成ということができると考えています。

よく、アクティブレフェリー審判研修会などで言われることですが、「みんな飯田惇平(国際主審)を目指しているけれども、今すぐなれるわけではない。むしろ彼の姿勢を学んでいかなければならない。」というものです。

何が言いたいかと言えば、飯田さんもいきなり1級レフェリーになったのではなく、S4級を取得し、S3級で東京都アクティブを経験し、そして関東S2からS1へと上がり今に至っているのです。

彼のS4、S3の時にインストラクターからどう学んだのか、どう考えたのか、そしてどう行動したのかというのが重要であって、これは若い時にしかできないこととなるのです。

なにせ現在51歳の私がS1を目指すなんてのはほぼ(というか間違いなくといっていい)ないわけで、つまりは若い時に(ぎりぎり30歳くらいまではなんとかチャンスはあるかも)行動を起こさねば、Jリーグの審判というのは難しいのです。

そこを目指したい若者に、最初に接するのがS3級の審判インストラクターというわけで、この最初にかかわる人が重要なのだと考えています。

そりゃJリーグをアセスメントする人であったり、チェックをするような方は審判としても、インストラクターとしても圧倒的に優秀なのですが、しかし私のように最底辺にいて、そこから審判を育てるチャンスというのは彼らには少ないことになります。

私はそのチャンスを生かすことのできるよう、まずは新米インストラクターとして学び、協会からOKをもらえるような状況の中で若者や新米レフェリーに伝えることができればと思っています。

ここに至るまで、東京都サッカー協会の先輩方、台東区サッカー連盟の関係各位には多大なるご協力をいただきました。

しかし、ようやく新米インストラクターとなるわけですので、これからがもっと学ぶべきものが増えてくると考えています。

その意味においてまだまだ若輩であるため、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。