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優勝というもの

BRAINS

代表の工藤が所属している”BRAINS”というチームは、東京都シニアサッカー連盟に所属するOver-50の3部Cブロック(TSL-3C)で2015年度は戦ってきました。

10/25の最終戦に勝利し、5勝1敗1分でTSL-3Cで優勝を果たしました。

東京都サッカー協会・・・つまりは日本サッカー協会に直接つながっている団体での最底辺のリーグですが、そこでの優勝というのはそう簡単なものではありません。
それは毎年優勝候補と言われながらも3年間社会人4部で足止めを食らったNSP CLUBが奇しくも証明しています。

私がBRAINSに入ることになった昨年9月、BRAINSはTSL-2で戦っていました。

しかし、昨年は結局一勝もできず、TSL-3に降格することになりました。

もちろん所属したからには今年のリーグを突破し、一年でのTSL-2復帰を自分もチームと一緒に目指すことに専念をしてきました。

そして迎えた初戦でしたが、ここ数年勝ち星のない相手にみんなのおごりがあったのか、それとも油断をしたのか前半で0-0で折り返すと結局3人の怪我人を出しバタバタしている間にゴールを決められ、0-1での敗退という結果となってしまいました。

残り全勝じゃなければ厳しいという中、初戦を終えて生ゴールキーパーが負傷により長期離脱となり、GK登録もしていた私が急遽ゴールマウスを守ることになりました。
そもそも得点力を案じてBRAINSに入ったはずなのに・・・と自分だけではなく、周りもそう思ったのだと感じています。

そして足立エンジョイでも、葛飾シニアでも全く勝利ができない中、なんとかTSLだけは勝ち続けていたのですが、GK復帰のTSLでDFとして出場していた私がペナルティーエリア内での反則を取られ、PK献上という頭を抱えたくなることをしてしまいました。

そのPKを正GKがガッチリキャッチし、その試合は冷や冷やながらもスコアレスの引き分けで昇格は絶体絶命となったのです。

ところが首位に立つチームがそれぞれ分けと負けをしてくれたおかげで、BRAINSは優勝戦線に踏みとどまりました。

首位決戦で最初に迎えたのは”渋谷ミドル55″さんでしたが、TSL-1にシニアトップチームのあるチームですので、きちんと練習をしているチームで、動ける選手もいてパス回しをガンガンされました。
そんな中でもDF陣が踏ん張り、前半を0-0で折り返したのです。

前半途中で下がり、後半残り半分からトップ下で行くよと言われていた私は、後半も渋谷の猛攻に耐えるDF陣を見つめるとともに、トップ下の選手のこの試合BRAINS最初の惜しいシュートを見たのです。

ここで交代した私が彼以上の結果を出さなければ全く意味がないと、交代の時ハイタッチで気合いを入れます。

そして投入5分後に右サイドのYさんからトップのCさんに、ゴールライン際に向かうパスが出ました。

その時、相手DFが決定的なミスを犯します。
Yさんのスピードに2人のDFがついていき、Cさんには1人、そして私の前には少し離れたところでYさんを見ていたDFがいただけだったのです。

Cさんからのマイナスのパスをダイレクトのインサイドで叩きます。
この時に浮かんだのは試合前に別の試合を見ていて右隅に決まった柔らかなゴールをYさんとみていて「くどうちゃん、ああいうのもコースが良ければ入るんだよね~」と確認していたことでした。

ペナルティーエリア外の左側からゴールの右上隅を狙ってインサイドで蹴ったボールが向かいます。

相手GKの手に少し触れましたが、そのままゴールに吸い込まれたのです。

このゴールで1-0とリードし、ずっと攻め続けていた相手チームはこれをきっかけに焦りが出てきます。

そして残り2分のところでトップのKくんがBRAINS入り初ゴールを決め2-0での勝利をしました。

これで優勝争いに踏みとどまったのです。

渋谷と対戦する前に”品川50″にも2-0で勝っていました。
この試合は負ければ優勝戦線からの離脱を意味していましたが、私が用事で参加できない中、同じ誕生日のUくんやTさんが頑張り、見事に勝利をしたのですが見ていないためレポートはできません。

しかし、最終的に優勝争いは品川50と行いました。

それが10/25のゲームだったのですが、BRAINSに引き分けたYKT50が品川50と2-2で引き分け、勝ち点で品川と渋谷がBRAINSと並び得失点差で渋谷とBRAINSの争いとなったのです。

この段階で0-4で敗退すれば優勝がなくなるかもしれないというものでしたが、私たちは品川50の結果を見ても気を緩めることはありませんでした。

ところが、当日の対戦相手は下位に甘んじながらも6試合で失点が3というウルトラマンFCでした。

またしても前半は0-0、それも攻め切っているとはいえない状況でのスコアレスで折り返します。

その暗い雰囲気を変えたのは一戦目で怪我にて退場したKさんがコーナーキックからヘディングで決めます。

しかし、ウルトラマンFCも諦めずにくらいついてきます。

後半10分、トップに一戦目にこれまた怪我にて退場したYさん、そして同じくGKと激しく接触し呼吸困難で退場した私がトップ下に入ります。
Yさんとは前節の渋谷戦の時と同じように、フィールドに入る前に約束を決めていました。

「今日はトップとトップ下の距離が近いから、少し距離を離そう」というものです。

そして二つ目のチャンスでした。

ペナルティーエリア右側でボールを持ってDFと当たり、潰れたYさんからこぼれたボールを、私が迷わずに角度のないゴール左隅に決めたのです。
まさしく前節のYさんとのイメージ共有がゴールを生んだのです。

そしてその3分後、YさんがMFからの縦パスを受け私がゴールをしたところとほぼ同じ場所から同じようなシュートを叩き込みます。

結果は3-0での完勝でTSL-3C優勝を決め、来年のTSL-2自動昇格を決定させました。

区リーグなどの優勝もたいへんなことなのですが、日本サッカー協会につながるこのカテゴリというのは、最底辺であっても本当に難しいことがいっぱいあります。

パス回しを含めた部分でBRAINSは渋谷に負けていましたが、結局勝った方が強いということになります。

ウルトラマンFCにしてもそうですが、スコアレスではなく0-1という状況もしくは1-0であったって、結果は変わっていたかもしれません。

その意味において2015年はBRAINSにとってラッキーな一年であったと思っています。

ラッキーに頼ってだけいたら、来年のTSL-2では昨年と同様一勝もできずに叩き落とされるだけでしょう。

今年の優勝が重いものだと感じ、来年につなげるためにはメンバーみんなの意識がもう一段高まらなければなりません。

難しくともまずは全勝を目指し個々の練習、エンジョイリーグや練習試合での積み重ねを行い、それを結果にしていかなくてはなりません。

どんなリーグ、トーナメントであっても優勝というのは重いものです。

それが一つランクが上がったとしたなら、もっと重みが増す・・・つまりは厳しくなるということです。

まだ区リーグなどはシーズンが終わっていないため、TSL-2までお休みというわけにはいきませんが、それらを通して自分ももう一段上がるために努力しなければなりません。

BRAINSの皆さん、これからも一緒に頑張っていきましょう。