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少年サッカー移籍問題(3)

FootballEDGEさんが【少年サッカー移籍問題3】日本中から届いた保護者、指導者の叫び。子どもたちの環境を良くするにはどうすればいい?というエントリーをあげています。

地域の指導者の皆さんからの意見も先日からいっぱいいただいていますので、最後で紹介します。

さて、FootballEDGEさんの記事を(勝手に)受けて(笑)書いている第三弾ですが、FootballEDGEさんの3回目には指導者の意見も載っていました。

例えば「チームのつまみぐい状態」・・・つまりは選手も、コーチも双方につまみぐいをするということなのではないかと思うわけです。

選手の側からしたら、次々とチームを変えていって、チーム側として育成などというスタンスで見ることができないということがあります。

チームの側からしたら、他のチームの優秀な選手をスカウトしてきてより強いチームを作ろうとするという意味があると思います。

双方とも問題があると思いますが、それと選手の移籍の自由を奪うことというのは違うことだと考えます。

FootbakkEDGEさんも書いていますが、まずは選手の移籍の自由を認めることが先だと思います。

その上で、チームを守ることが必要だと感じています。

方策はいくつかあるので書いていきます。

●選手一人あたりの公認コーチ数を設けることです。
とにかく強いチームにしたいというチームがあるとして、何十人もかかえてしまうようなチームがあります。
その制約の一つとして公認コーチ数、場合によってはC級以上でカウントするのもありだと思っています。

●一チームのコーチ数の制限
これは上とセットなのですが、一チームの一学年に50人とかいたとしても、結果としてトップの活動ができるのはわずかでしかありませんので、その制約を設けることです。

●選手の年間移籍「受け入れ」数を制限する
強豪チームの多くは、選手をスカウトしてくるのが一般的です。
そのため誰でも彼でも受け入れるようにするのではなく、年間例えば5~8人までという制約を設けることでチーム側も「本当にいいと思った選手」しか呼ぶことができないようになります。

●合同チームを認める
葛飾区でいいなあと思ったのは、新規チームにおいて人数が少ない場合、教育リーグなどに別のチームと合同で参加できることでした。
少ないチームの同じ学年で組むことができるようにすることで、チームを守ることができると考えられます。

ざっと考えるだけでもこれくらいあります。

前に実際にあった話で本来はJリーグ下部ですから育成を真剣に考えなくてはならないはずなのに、5年生を地域のチームからごっそり入れて、スタメンをすべて入れ替えたようなことがありました。

こういう強豪と呼ばれるようなチームの横暴は許されることではありません。

極論、チームを22名で区切って別チームとして登録を義務付けるなどというのもありかもしれません。

小学生年代もリーグ戦となり、それぞれのレベルに応じた試合ができるようになってきていますので、そのレベルに合わせたチーム編成などができますし、指導者も増やさなければならないのでチーム運営もしっかりしなければなりません。

もっとゆるいものにしてよ!というのであれば、連盟や協会に登録せずに、公式戦をしないで育成することだって可能です。

私もFootballEDGEさんと同様に、まずは選手の移籍を自由にして、それからチームの保護をするべきだと思っています。
内容に関しては別のことがあるかもしれませんが・・・

さて、地域のサッカー関係者などと先日来、この問題について話をしたりすることがあります。

ある方は「よく言ってくれた」、ある方は「クラブを守れないじゃない」と言います。

しかし、私は双方ともにもろ手を挙げて賛成できません。

確かに子供を人質にとられて何も言えないチーム関係者に同情はしますが、そこで覚悟を持って戦おうとする人が少ないと感じます。
(決して今のチームをやめて、私のようにやってくださいということではありません)

少しでも市区連盟の風通しを良くするようにみんなで団結するなどできることは中にいてもあるはずです。

そういうことをしていただきたいと思います。

そして、クラブの利益と保護を考える方にですが、魅力のないクラブは淘汰されるべきだと思っています。

どうやってそのクラブの魅力を知ってもらうのかなどというのを考えなければなりません。

強豪クラブばかりがサッカークラブではないというのを知ってもらう必要もありますし、たとえ強豪であっても選手を使い捨てのように考えていたり、自分の意見だけを押し通してイスでふんぞりかえって怒鳴り散らすような監督・コーチのいるクラブで、育成さえさせてもらえないようなところに行く必要がありますか?と問いかけることも必要です。

私が所属をしているFC台東 U-15は中学年代の公式戦では輝かしい戦績を残してはいません。

ですが、三年間スタッフが育成を考えているおかげで、高校年代で花が咲き次のステップにいく選手というのがでています。

それもクラブの一つの魅力ですから、積極的にアピールすべきだと考えます。

いろいろな意見があると思いますので、ぜひ地域で話し合いをしてほしいと願っています。

そして東京都少年サッカー連盟は、こうした選手たちの声、保護者の声をもっと聴いてほしいと思います。

直接話ができるのはクラブですから、クラブの都合の良いことしかきこえていないんじゃないかとさえ思っています。

ぜひ選手たちのためにも良い環境を作っていただきたく思います。

頑張っているチーム運営の皆さんへ

少年サッカー移籍に関してエントリーをしたところ、やはり多くの方が読んでいらっしゃるのがわかります。

皆さん頑張っているんだろうな、我慢しているんだろうな、選手たちのことを考えてやっているんだろうなと思います。

その思いがあるからこそ、「絶対的な市区連盟」に対して意見を述べられず、仲間と愚痴を言わざるを得ないのはよくわかります。

なので、実情を知っていて子供を人質に取られていない私が代弁いたします。
(メッセージをいただければ、応援のエントリーをするかもしれません)

前にも書きましたが、都道府県協会傘下に市区連盟は含まれていないところが多いのが実情であり、市区連盟は絶大なる権力を持っています。

例外で有名なのが埼玉県でして、埼玉県は最下層の連盟・協会までもが埼玉県傘下になっています。

そのため、埼玉県連盟が最終的な判断を下せば、こうした問題は解決できることになります。

しかし、そうではなくて都道府県協会から切り離されている連盟・協会の場合、市区連盟が絶大的な権力を持っているため、トップクラスで物事を決めることになります。

実際にあったものでは、選手とコーチの間でトラブルがあったのですが、選手や周りにはヒアリングしながら、コーチには一切査問などなく、活動停止をされた方がいらっしゃいました。

その後に活動を再開させようと考えたのですが、遡って連盟は「市区内での無期限活動停止」を決定し、そのコーチの活動を妨げました。

暴力があった場合には当然ながら何らかの罰則は必要だと思いますが、無期限活動停止などというのはあまりにも重すぎると感じるのですが、そのコーチは結局市区連盟から好まれていなかったため、恣意的にそうなったのではないかと噂されるほどでした。

大阪での例を出しますが、監督が選手を蹴るということがありました。

その罰は一年間の活動禁止となっていますが、私はそれが妥当であると感じています。

もう一度やれば二年、四年、八年・・・どんどん活動期間が無くなっていくわけですから、本人も当然ながら同じことの繰り返しはできなくなります。

それが暴力をふるうコーチへの戒めにもなりますし、きちんと市区連盟で経緯を含めて明確にすれば、周知にも当たりますから少なくとも同じ都道府県内ならそういう話は聞こえてくるわけです。

こうした罰則についても明確にするべきです。

ちなみに、私が役員を勤める台東区では、数年前に社会人での暴力事件がありましたが、その議事に関しては公開していますし、暴力をふるった選手は一年間の活動停止としました。

さらにはその事件のため、その後の暴力による退場などの罰則規定を細かく決め、いろいろと意見をいただいて現在の社会人の規則になっています。

さて、少年問題に戻しましょう。

少年チームには選手という「人質」がいます。

もしチームが活動停止なんてことになれば、その選手たちまでもが活動できなくなります。

そのために少年チームの関係者は、移籍に関して意見があろうと、NPOを作ってJリーグを目指そうとしようと、役員の改選に関しての提案があろうと、とにかく役員が「文句」と感じるものを言葉にすることはできません。

言葉にしたら最悪の場合、チームの活動停止につながるからです。

私のように相手が弁護士を出そうとも、理論武装をして相手を打ち負かす覚悟があったとしても、それは人質がいなかったからできたことですが、現在チームに所属している選手がいた場合には、選手たちのことを考えて本音を市区連盟にぶつけることはできません。

だからこそ彼らは本音を私のような「現在部外者」にぶつけるのです。

まあ、私の場合は部外者ですから、そのネタをこうやっておおっぴらにして問題提起をしますし、葛飾区サッカー連盟がグラウンドをヴィトアード(現:南葛SC)に事実上譲り渡すことに関しても葛飾区サッカー連盟、そして聞こうともしなかったので葛飾区教育委員会や葛飾区長にもクレームをしました。

それもこれも、私が人質をかかえていないからこそできることです。

ではどうするのかといえば、市区連盟はたいてい教育委員会傘下なのですから、役員会や総会などに教育委員会がオブザーバーとして参加することが望ましいと思っています。

そして第三者の目を入れること。

役員改選に関して、例えば五度以上(五度で十年です)同じ役職にはつくことができないなどとするルールを設け、人事を刷新することができるようにする。

役員改選を挙手制ではなく無記名の投票制にするのと同時に、立候補制にするなど、いろいろできることはあると感じています。

もちろん立候補をするというのはリスクがあるので、役員にしたい人を記名するなどというのもいいでしょう。

そうして凝り固まった市区連盟を刷新することによって、新しい考え方を入れ、時代に即した市区連盟の在り方を考えてもらいたいと思っています。

私は台東区連盟に所属する審判部の役員ですが、自分の利益なんてなんにもありません(笑)

しいて言えばインストラクターの推薦をいただけたことが私へのご褒美だと思っています。

ですから、私は自身の持っている権力があるなら、それを正当にかつ公正に使うことを目指したいと常に考えています。

そのため、自身が作ったチームであろうと叩きますが(苦笑)

どうぞ、頑張っているチーム運営のみなさん、監督、コーチの皆さん、私をうまく使って下さい。

草の根のサッカーをもっともっと良くしていきましょう。

そのために皆さんの代わりに手となり足となり、口となり活動をしていこうと思っています。

何か感じた方は、お問い合わせまたは kudoあっとnsp-fc.com までどうぞ。

本音と建前

といいながら、建前を言いたくない私です(苦笑)

工藤さんって世渡り上手そうだよねといわれますが、はっきり・・・下手です。
いわゆる腹芸もできませんし、社会人では選手とぶつかったりもします。

昨年、U-12をやめる決断をした時も、葛飾区連盟の少年部長と話をさせていただきましたが、思ったことをびしばしとぶつけました。
建前で「こういう形にします」といって、裏で「実はこれこれ」としたくなかったのでそれをお話させていただきましたが、それではクラブとして問題があるということでU-15を立ち上げるにあたり、U-12を一度休むということにいたしました。
たぶんうまくやれよ!と周りは思ったのかもしれませんが、運営にあたって保護者にも選手にも、連盟や協会にもそうした嘘はいいたくないのでまっすぐにぶつかってしまった結果です。
ですから連盟少年部長を恨むようなこともありませんし、連盟理事会として一度決めたことなのであるからやむを得ないと考えておりますが、それをU-15世代まで引っ張ろうとするのであれば違う話だと思っています。

腹芸ができない大人だからこそ、では本音さえもまっすぐ前に出してしまえば喧嘩になるわけで、いろいろな方からアドバイスをいただいてどうしていくかを決めました。
その結果が2011年度の東京都ユース連盟加盟(K登録)をめざすということであり、それに向けてスタッフを増やし組織としても強化をしていっています。
基本的にボランタリーなわけですから限界はありますが、地域にスポーツクラブを根付かせるということを目標に、まずはサッカークラブでU-15から社会人までをひとつのクラブとして結びつけることを当面の目標(といっても10年はかかるでしょう)にして努力いたします。

きっと時が経って冷静に今のことをみつめれば変わってくることもあると思います。